手紙

2005年9月14日
今度は東野圭吾さんの『手紙』という本を読んだ。
これは、いつもミステリーサスペンスとかを書いている東野圭吾さんにしたら、めずらしい物語。
犯罪の加害者の家族に焦点をあてた話で、犯罪を犯すってことは、どれほどの人たちを巻き込み、大変な人生を送らなければならないかを思い知らされたように思う。

犯罪を犯した本人は、刑務所にいるからいいかもしれない。
この表現はちょっと語弊があるかもしれないが、加害者は刑務所にいる間は社会の人たちを関わり合うことはない。
でも、犯罪者の身内は??
一生犯罪者の家族というレッテルを貼られながら生きていかなければならない。
いつでも、どんなときでも、そのことはつきまとう。
就職しようにも、就職先が見つからない。
結婚しようにも、相手の両親や親戚が許してくれない。

これまでの人生が大きく変わってしまう様子が辛く、悲しく描かれている。
読み終わったとき、どうしようもない無力感というか、脱力感を感じた物語だった。
ずっと忙しくて、本とかを読む暇が全くなかったんだけど、夏休みということもあり、買ったり、借りたりして読むことができるようになった。

東野圭吾は元々とても好きで、よく読むんだけど、最初から読み手をあそこまで引き込んでくれる、あの文章の書き方は本当にすごいと思う。
伏線の張りかたもハンパじゃないし。
すっごい頭がいいんだろうなーって思ってしまう。

この『パラレルワールド・ラブストーリー』も、
“えっ?なになに?何がどうなってんの??”
って感じで、どうなってんだか、よくわからないんだけど、でも先がどんどんどんどん気になっちゃって、読まずにはいられないの。
夜遅くに読み出したんだけど、止まらなくなっちゃって、
途中で、私の部屋の電気が点いていることに気づいたお母さんが、
“まだ起きてるの!?”
とびっくりして、部屋のドアを開けてた。
だって、もう三時ぐらいだったからね・・・。
“でもねー、これ読み終わらないと寝れないの〜!!”
って一人騒ぎながら一気に読んじゃいました。

どうなるの?どうなるの?ってドキドキしながら読んで、最近こういう感じを味わってなかったから、ほんと楽しかったし、私にはこういう時間が必要なんだなーって思った。

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